IT の本質を見極めよう!

Google の AdSense

Google の PageRank には、

この PageRank の技術は、Google が Google たるゆえの根幹をなす技術である。Google の世界ではとにかく
「リンクされることによってそのサイトの価値が決まる」と考えて欲しい。

と、Google の PageRank 技術について書いた。これは革新的な技術ではあるが、Google はこの技術をどのようにビジネス=金儲けに結びつけたのだろう?それが Google の AdSense(アドセンス)である。AdSense は AdWords(アドワーズ)と呼ばれる技術と対になっている。

Google のサイトは、利用者が検索キーワードを入力し、利用者が欲しいだろうと思うその検索結果を表示する、という単純な仕組みである(その単純とも思える仕組みに、PageRank 技術が利用されている)。

さて Google はこの検索キーワードに目をつけた。 「みんなが検索するキーワードはきっと価値があるはずだ。」そこで Google は検索キーワードに値段をつけることにした。しかもオークション形式で。たとえば 「ラーメン」 という言葉があったとする。もしおいしいラーメンが食べたかったら、我々は 「おいしい ラーメン」 と Google で検索するはずだ。ここでラーメン屋のサイトは、Google に対して 「ラーメン」 というキーワードに自分の出せる範囲でお金を支払う。Google は 「ラーメン」 というキーワードにもっとも高い価格を付けたサイトに対して優遇する(検索結果の上位、もしくは目立つところにそのサイトのリンクを露出させるようにする)。

一方で、このラーメンに関するニュースや HP では当然ラーメンに興味を持った人がみている可能性が高い。そこで Google は考えた。HP の内容を分析してラーメンの内容が書かれたページならラーメンの広告を出したら良いのではないか?それが AdSense という仕組みである。つまり AdWords でキーワードに高い値段をつけたサイトは、AdSense の広告で表示される、ということなのだ。

では、具体的に AdSense とは何なのか?これは今や、どのサイトでも見つけることができる。たとえば、

https://www.asahi.com/

のどの記事でもクリックしてみれば、そのページの最後の方に 「Ads by Google」 と表示された文字だけの広告が見つかるはずだ。

この AdSense、ページの内容に沿った広告が表示されるところがミソだ。

たとえば、ゆたママ家のだいありーで言えば、

https://2kids.net/yutamama/diary/archives/000913.php

をクリックすれば、右下に 英会話関係 の広告が縦に並んでいるはずだ。これは Google がこのページの内容を即座に解析して、このページのテーマである「英語学校のクラス」を判断して広告を表示しているのである。

「ゆたママ家のだいありー」 は、海外生活の中での出来事を中心に書かれているので、「英会話」 「国際結婚」 「日本の商品なんでも買える」 などの広告が出やすい。また、クリスマスのシーズンなどは当然こちらでのクリスマスの様子を書いているから、その HP の内容に沿ってクリスマスに関連した広告が並ぶようになる。

これが AdSense である。AdSense の広告の露出は、AdWords での業者がキーワードに値付けたもので高いものから優先的に表示される(キーワードのオークション)。そしてその広告を HP をみた人がクリックしたならば、キーワードに付いている価格の一部を Google が受け取り、一部をこのサイトのオーナーが受け取る。この AdSense の仕組みによってサイトのオーナーは 1 日に何回クリックされたのか、クリックあたりの儲け率はどのくらいなのかを知ることができる。

私の経験からいうと、この AdSense の広告を 1 回クリックするだけで、0~数円~100 円程度がサイトのオーナーに支払われるようだ。Google からのサイトのオーナーへの支払いが $100 を超えると、基本的に Google からサイトのオーナーに小切手が郵送されて来る仕組みである。

どのサイトかは具体的にはここでは明らかにできないが、1 日のページ ビュー(閲覧数)が多いサイトでは、それだけで月 20 万円入って来るサイトもあると聞いた。

Google の AdSense は小規模なサイトでもそのサイトのテーマ・内容に沿った広告を露出することによって、HP を訪れた人がその広告をクリックする確率を高めている。従来のいわゆる 「バナー型広告」 とは一線を画するものである。私の経験から言ってバナー広告はほとんどクリックされないが、AdSense による広告はクリックする人が確実に存在する。小規模なサイトでもお小遣い程度は儲けられる仕組み、それが AdSense である。

PageRank、AdWords、AdSense、この 3つの技術をベースに広告事業で儲けているのが Google なのだ。

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Google の PageRank

2005年、昨年 IT 界隈のキーワードとしては Google、iPod、ブログ、RSS、AJAX を挙られると思うが、 「Google」 と 「ブログ」 を理解する前に、 「なぜ Google で検索すると見つけたい情報が検索されるのか?」 という疑問から入らねばならない。それには Google の PageRank について理解する必要がある。ここではその PageRank の仕組みを簡単に説明しよう。

Google の PageRank とは、Google が個々のウェブサイトに付ける 「格付け」 だと考えてよい。格付けは、実際には 「(0~10 などの)数値」 である( 0~10 ではなく、実際はもっともっと細かく分類されているらしいが)。この格付けの方法は Google 独自のものだがそれを PageRank と言っている。この PageRank は大まかに言うと、「ページの内容ではなく世のすべてのウェブサイトのリンク関係で格付けしてしまおう」 という試みである。格付けするとどうなるか?格付けの高いページは、Google で検索したときにより上位の検索結果として表れる。従来の検索エンジン(たとえば Yahoo!、MSN、Infoseek など)は、ページの 「内容」 に着目して(機械的に)ウェブサイトの重要性を決定したのに比べて Google のそれはまったく新しいアプローチであった。

実際には、Google ではあるページへのリンクを 「投票」 とみな している。他のサイトからのリンクが多ければ多いほどそのサイトは有用なのであろうという理屈である。ここで 「そんなものはお互い協力し合って相互リンク貼りまくればいいのではないか?」 という疑問がすぐに思い浮かぶが、Google では、リンクを貼っているサイトの格付けも考慮に入れることによってこの問題を解決している。つまり、いくらリンクを相互に貼ってもお互いのサイトに価値がなければ Google には 「負け組同士のリンクがたくさん貼られている」 とみなされてしまうのである。Yahoo! などのすでに価値を持ったサイトからリンクが自分のサイトに対して貼られていることは、Google の PageRank を上げる上で非常に重要なことだが、Yahoo! からリンクが貼られることは相当そのサイトの内容がよくなければならないから、簡単なことではなく、結果的に PageRank を簡単に上げることは(たとえ企業であっても)難しいのである。

実際に PageRank を調べる(あくまでも目安; Google は本当の PageRank を公開していない)ページを作ってみたので、試しに以下のページにアクセスして、お気に入りのサイトの URL を入れてみて欲しい(入力欄は、下記リンク先ページの終わりにある)。ここで表示される数値は 0~10 であり、10 が最も高い数値である。

https://perltips.twinkle.cc/google/pagerank.php

この PageRank の技術は、Google が Google たるゆえの根幹をなす技術である。Google の世界ではとにかく 「リンクされることによってそのサイトの価値が決まる」 と考えて欲しい。

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I18N

ソフトウェアの世界で、I18N という言葉を見かけることがある。これは何だろう?

I18N = InternationalizatioN

である。英語の意味は「国際化」。ソフトウェアを各国語対応にすることを意味する。最初の I と最後の N の間にアルファベットが 18 個あることから I18N または i18n と書くらしい。

では

L10N は?

L10N = LocalizatioN

これも I18N と似たような意味で使われる。

それでは M17N は?

M17N = MultilingualizatioN

で、他言語化、I18N = L10N = M17N である。

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iPod 革命 (2)

今起こっていること、それは iPod 革命。もうイマサラ感アリだけどきちんと書いておかなければなりません。でもなんで書くの遅れたんだろ?理由は

  1. 私自身が歳をとってしまい、もはや敏感でなくなった。
  2. 変化のスピードが早過ぎた。
  3. iPod を私自身、バカにしていた。
  4. iTunes を触ったときの感動をここに書かないまま今まで来てしまった。
  1. はね、もう仕方ない。率直に認めます。
  2. は、ホント勢いはすごかった。気がついたら iPod 一色になっていた。
  3. バカにしていた私だが我が家には相方の英会話練習用の Shuffle と iPod 20GB(これは iMac G5 を買ったらオマケで付いてきたようなもの)の、すでに 2 台がある。
  4. これはね、私は Mac ユーザーなのでウィンドウズな人たちよりも iTunes をダウンロードして触った時期は早かったわけ。それが 2001/10。このころは Mac ユーザーになりたてだった (私がウィンドウズから Mac に移行したのが 2001/07) 。iTunes を触ったとき、そのときの感動は今でも忘れない。

ではなぜこのブログに書かなかったのか?いや、書こうと思ったことは思っていた(後からならなんとでもいえますね。ゴメンナサイでも本当なの)。とにかく、そのとき思ったのは 「すごすぎる」 だった。アップルはなんでこんなすごいソフトを作ったのだろう?そして 「すごすぎる」 という印象は、iTunes というよりも iTunes Music Store を見たときだった。ソフトをタダでダウンロードしたら、オンラインショッピングサイトの入り口になっている。

未来の音楽(販売)とは、こういうものなのか、と思った。なぜ?だって、普通の IE とかのブラウザで音楽買うんじゃないんですよ?私はずっと未来の音楽はブラウザから音楽サイトを通じて買うのかと思っていた。おそらく、iTunes Music Store もウェブの技術(HTML 等)で作られているのだろうけど、なにしろそれはブラウザではなくて入り口が専用ソフトなのだ。その当時にそれがすんなりと私の脳ミソに受け入れられるはずがなかった。

要は 「2001/01 当時、iPod + iTunes、そのソフトとビジネスモデルはできすぎていて」 私には理解不能だったのだね。

以下、https://arigato-ipod.com/collection-history.html より無断転載

「iPod の歴史」

  • 2001年
    • 1月:iTunes発表
    • 10月:iPod、iTunes 2 発表
    • 11月:iPod日本で発売
  • 2002年
    • 3月:iPod 10GBモデル発表
    • 7月:第2世代iPod発表(Windows対応)/iTunes 3発表
  • 2003年
    • 4月:第3世代iPod(10/15/30GB)発表/米国でミュージックストア開始
    • 9月:第3世代iPodの新ラインナップ(10/20/40GB)
    • 10月:Windows版iTunes配布
  • 2004年
    • 1月:iPod mini発表/第3世代iPodの新ラインナップ(15/20/40GB)
    • 7月:第4世代iPod(20/40GB)発表/iPod mini日本で発売
    • 10月:iPod photo(40/60GB)発表/U2版iPod(20GB)発表
  • 2005年
    • 1月;iPod shuffle発表
    • 2月:第2世代iPod mini(4/6GB)発表/iPod photoの新ラインナップ(30/60GB)
    • 6月:iPodとiPod photoシリーズを統合(20/60GB、U2版20GB)
    • 8月:日本でミュージックストア開始
    • 9月:iPod nano発表/iTunes 5配布
    • 10月:第5世代iPod発表/iTunes 6配布
  • 2006年
    • 2月:iPod nano 1GBモデル新発売/iPod shuffle値下げ
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アクセシビリティ

とほほの WWW 入門より

https://www.tohoho-web.com/html/img.htm

画像を表示できないブラウザや、文字は音声に変換して読めても画像を見ることのできない人のために、<img> タグには alt 属性を極力指定するようにしましょう。(HTML4.01 では、alt 属性が必須と定義されています。)

今まで alt タグなんて、画像が(通信がたまたまコケて)表示されなかったときのフォローくらいにしか考えていなかった自分がいる。このように説明してくれた人は、今までいなかった。

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スティーブ・ジョブス氏のスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ

  素晴らしい。彼は死に対しても正直に向き合っている。

  以前より私は死に対しては、以下のような考え方を参考にしている。

  ラズマス・ダーウィン(ダーウィンのおじいさん)は、有機体的幸福というのを考えた。

  生き物の幸せは、個体の自己放棄、つまり死ぬことである。むしろ生き物の使命は、死んで他者に道をあけてやることである。

  自由競争であろうが都市間競争であろうが、ナチュラル・セレクションによるサバイバル (生き残り) は、実のところ 「死に残し」 の陰画にすぎない。 《生命》 保険みたいなもので、死んでから得られるので、本人には得られない。この死が残すのは 「隙間(エンプティ・スペース)」 であって、資産でないが(が、有限の食料・資源からの引算を考えれば同じこと)。

  ジョブズも言及しているように、死は誰もに平等に与えられる。決して逃げることはできない。同時に私は誰もがこの世に産まれて与えられた使命があると思う。

  天国に行きたいから死ぬのではない。その死を迎えるまでに、与えられた使命を粛々とこなすのが生だと思う。

アップルコンピュータ創立

CEO のスティーブ・ジョブス氏のスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ

PART 1 BIRTH

 ありがとう。世界有数の最高学府を卒業される皆さんと、本日こうして晴れの門出に同席でき大変光栄です。実を言うと私は大学を出たことがないので、これが今までで最も大学卒業に近い経験ということになります。
 本日は皆さんに私自身の人生から得たストーリーを3つ紹介します。それだけです。どうってことないですよね、たった 3 つです。最初の話は、点と点を繋ぐというお話です。

 私はリード大学を半年で退学しました。が、本当にやめてしまうまで 18 ヶ月かそこらはまだ大学に居残って授業を聴講していました。じゃあ、なぜ辞めたんだ?ということになるんですけども、それは私が生まれる前の話に遡ります。

 私の生みの母親は若い未婚の院生で、私のことは生まれたらすぐ養子に出すと決めていました。育ての親は大卒でなくては、そう彼女は固く思い定めていたので、ある弁護士の夫婦が出産と同時に私を養子として引き取ることで手筈はすべて整っていたんですね。ところがいざ私がポンと出てしまうと最後のギリギリの土壇場になってやっぱり女の子が欲しいということになってしまった。で、養子縁組待ちのリストに名前が載っていた今の両親のところに夜も遅い時間に電話が行ったんです。「予定外の男の赤ちゃんが生まれてしまったんですけど、欲しいですか?」。彼らは「もちろん」と答えました。

 しかし、これは生みの母親も後で知ったことなんですが、二人のうち母親の方は大学なんか一度だって出ていないし父親に至っては高校もロクに出ていないわけです。そうと知った生みの母親は養子縁組の最終書類にサインを拒みました。そうして何ヶ月かが経って今の親が将来私を大学に行かせると約束したので、さすがの母親も態度を和らげた、といういきさつがありました。

◆ ◇ ◆

PART 2 COLLEGE DROP-OUT

 こうして私の人生はスタートしました。やがて 17 年後、私は本当に大学に入るわけなんだけど、何も考えずにスタンフォード並みに学費の高いカレッジを選んでしまったもんだから労働者階級の親の稼ぎはすべて大学の学費に消えていくんですね。そうして 6 ヶ月も過ぎた頃には、私はもうそこに何の価値も見出せなくなっていた。自分が人生で何がやりたいのか私には全く分からなかったし、それを見つける手助けをどう大学がしてくれるのかも全く分からない。なのに自分はここにいて、親が生涯かけて貯めた金を残らず使い果たしている。だから退学を決めた。全てのことはうまく行くと信じてね。

 そりゃ当時はかなり怖かったですよ。ただ、今こうして振り返ってみると、あれは人生最良の決断だったと思えます。だって退学した瞬間から興味のない必修科目はもう採る必要がないから、そういうのは止めてしまって、その分もっともっと面白そうなクラスを聴講しにいけるんですからね。

 夢物語とは無縁の暮らしでした。寮に自分の持ち部屋がないから夜は友達の部屋の床に寝泊りさせてもらってたし、コーラの瓶を店に返すと 5 セント玉がもらえるんだけど、あれを貯めて食費に充てたりね。日曜の夜はいつも 7 マイル (11.2km) 歩いて街を抜けると、ハーレクリシュナ寺院でやっとまともなメシにありつける、これが無茶苦茶旨くてね。

 しかし、こうして自分の興味と直感の赴くまま当時身につけたことの多く

は、あとになって値札がつけられないぐらい価値のあるものだって分かってきたんだね。

 ひとつ具体的な話をしてみましょう。

◆ ◇ ◆

PART 3 CONNECTING DOTS

 リード大学は、当時としてはおそらく国内最高水準のカリグラフィ教育を提供する大学でした。キャンパスのそれこそ至るところ、ポスター 1 枚から戸棚のひとつひとつに貼るラベルの1枚1枚まで美しい手書きのカリグラフィ(飾り文字)が施されていました。私は退学した身。もう普通のクラスには出なくていい。そこでとりあえずカリグラフィのクラスを採って、どうやったらそれができるのか勉強してみることに決めたんです。

 セリフをやってサンセリフの書体もやって、あとは活字の組み合わせに応じて字間を調整する手法を学んだり、素晴らしいフォントを実現するためには何が必要かを学んだり。それは美しく、歴史があり、科学では判別できない微妙なアートの要素を持つ世界で、いざ始めてみると私はすっかり夢中になってしまったんですね。

 こういったことは、どれも生きていく上で何ら実践の役に立ちそうのないものばかりです。だけど、それから10年経って最初のマッキントッシュ・コンピュータを設計する段になって、この時の経験が丸ごと私の中に蘇ってきたんですね。で、僕たちはその全てをマックの設計に組み込んだ。そうして完成したのは、美しいフォント機能を備えた世界初のコンピュータでした。

 もし私が大学であのコースひとつ寄り道していなかったら、マックには複数書体も字間調整フォントも入っていなかっただろうし、ウィンドウズはマックの単なるパクりに過ぎないので、パソコン全体で見回してもそうした機能を備えたパソコンは地上に1台として存在しなかったことになります。

 もし私がドロップアウト(退学)していなかったら、あのカリグラフィのクラスにはドロップイン(寄り道)していなかった。

 そして、パソコンには今あるような素晴らしいフォントが搭載されていなかった。

 もちろん大学にいた頃の私には、まだそんな先々のことまで読んで点と点を繋げてみることなんてできませんでしたよ。だけど10年後振り返ってみると、これほどまたハッキリクッキリ見えることもないわけで、そこなんだよね。もう一度言います。未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできな

い、君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけなんだ。だからこ

そバラバラの点であっても将来それが何らかのかたちで必ず繋がっていくと信じなくてはならない。自分の根性、運命、人生、カルマ…何でもいい、とにかく信じること。点と点が自分の歩んでいく道の途上のどこかで必ずひとつに繋がっていく、そう信じることで君たちは確信を持って己の心の赴くまま生きていくことができる。結果、人と違う道を行くことになってもそれは同じ。信じることで全てのことは、間違いなく変わるんです。

◆ ◇ ◆

PART 4 FIRED FROM APPLE

 2番目の話は、愛と敗北にまつわるお話です。

 私は幸運でした。自分が何をしたいのか、人生の早い段階で見つけることができた。実家のガレージでウォズとアップルを始めたのは、私が 20 歳の時でした。がむしゃらに働いて 10 年後、アップルはガレージの我々たった 2 人の会社から従業員 4 千人以上の 20 億ドル企業になりました。そうして自分たちが出しうる最高の作品、マッキントッシュを発表してたった1年後、30回目の誕生日を迎えたその矢先に私は会社を、クビになったんです。

 自分が始めた会社だろ?どうしたらクビになるんだ?と思われるかもしれませんが、要するにこういうことです。アップルが大きくなったので私の右腕として会社を動かせる非常に有能な人間を雇った。そして最初の 1 年かそこらはうまく行った。けど互いの将来ビジョンにやがて亀裂が生じ始め、最後は物別れに終わってしまった。いざ決裂する段階になって取締役会議が彼に味方したので、齢 30 にして会社を追い出されたと、そういうことです。しかも私が会社を放逐されたことは当時大分騒がれたので、世の中の誰もが知っていた。

 自分が社会人生命の全てをかけて打ち込んできたものが消えたんですから、私はもうズタズタでした。数ヶ月はどうしたらいいのか本当に分からなかった。自分のせいで前の世代から受け継いだ起業家たちの業績が地に落ちた、自分は自分に渡されたバトンを落としてしまったんだ、そう感じました。このように最悪のかたちで全てを台無しにしてしまったことを詫びようと、デイヴィッド・パッカードとボブ・ノイスにも会いました。知る人ぞ知る著名な落伍者となったことで一時はシリコンヴァレーを離れることも考えたほどです。

 ところが、そうこうしているうちに少しずつ私の中で何かが見え始めてきたんです。私はまだ自分のやった仕事が好きでした。アップルでのイザコザはその気持ちをいささかも変えなかった。振られても、まだ好きなんですね。だからもう一度、一から出直してみることに決めたんです。

 その時は分からなかったのですが、やがてアップルをクビになったことは自分の人生最良の出来事だったのだ、ということが分かってきました。成功者であることの重み、それがビギナーであることの軽さに代わった。そして、あらゆる物事に対して前ほど自信も持てなくなった代わりに、自由になれたことで私はまた一つ、自分の人生で最もクリエイティブな時代の絶頂期に足を踏み出すことができたんですね。

 それに続く5年のうちに私はNeXTという会社を始め、ピクサーという会社を作り、素晴らしい女性と恋に落ち、彼女は私の妻になりました。

 ピクサーはやがてコンピュータ・アニメーションによる世界初の映画 「トイ・ストーリー」 を創り、今では世界で最も成功しているアニメーション・スタジオです。

 思いがけない方向に物事が運び、NeXTはアップルが買収し、私はアップルに復帰。NeXTで開発した技術は現在アップルが進める企業再生努力の中心にあります。ロレーヌと私は一緒に素晴らしい家庭を築いてきました。

 アップルをクビになっていなかったらこうした事は何ひとつ起こらなかった、私にはそう断言できます。そりゃひどい味の薬でしたよ。でも患者にはそれが必要なんだろうね。人生には時としてレンガで頭をぶん殴られるようなひどいことも起こるものなのです。だけど、信念を放り投げちゃいけない。私が挫けずにやってこれたのはただ一つ、自分のやっている仕事が好きだという、その気持ちがあったからです。皆さんも自分がやって好きなことを見つけなきゃいけない。それは仕事も恋愛も根本は同じで、君たちもこれから仕事が人生の大きなパートを占めていくだろうけど自分が本当に心の底から満足を得たいなら進む道はただ一つ、自分が素晴しいと信じる仕事をやる、それしかない。そして素晴らしい仕事をしたいと思うなら進むべき道はただ一つ、好きなことを仕事にすることなんですね。まだ見つかってないなら探し続ければいい。落ち着いてしまっちゃ駄目です。心の問題と一緒でそういうのは見つかるとすぐピンとくるものだし、素晴らしい恋愛と同じで年を重ねるごとにどんどんどんどん良くなっていく。だから探し続けること。落ち着いてしまってはいけない。

◆◇◆

PART 5 ABOUT DEATH

 3 つ目は、死に関するお話です。

 私は 17 の時、こんなような言葉をどこかで読みました。確かこうです。

「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」。それは私にとって強烈な印象を与える言葉でした。そしてそれから現在に至るまで 33 年間、私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としてきました。「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが “NO” の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。

 自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。何故なら、ありとあらゆる物事はほとんど全て…外部からの期待の全て、己のプライドの全て、屈辱や挫折に対する恐怖の全て…こういったものは我々が死んだ瞬間に全て、きれいサッパリ消え去っていく以外ないものだからです。そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば自分が何か失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できるし、これは私の知る限り最善の防御策です。

 君たちはもう素っ裸なんです。自分の心の赴くまま生きてならない理由など、何一つない。

◆◇◆

PART 6 DIAGNOSED WITH CANCER

 今から 1 年ほど前、私は癌と診断されました。 朝の 7 時半にスキャンを受けたところ、私のすい臓にクッキリと腫瘍が映っていたんですね。私はその時まで、すい臓が何かも知らなかった。

 医師たちは私に言いました。これは治療不能な癌の種別である、ほぼ断定していいと。生きて 3 ヶ月から 6 ヶ月、それ以上の寿命は望めないだろう、と。主治医は家に帰って仕事を片付けるよう、私に助言しました。これは医師の世界では 「死に支度をしろ」 という意味のコード(符牒)です。

 それはつまり、子どもたちに今後10年の間に言っておきたいことがあるのなら思いつく限り全て、なんとか今のうちに伝えておけ、ということです。たった数ヶ月でね。それはつまり自分の家族がなるべく楽な気持ちで対処できるよう万事しっかりケリをつけろ、ということです。それはつまり、さよならを告げる、ということです。

 私はその診断結果を丸 1 日抱えて過ごしました。そしてその日の夕方遅く、バイオプシー (生検) を受け、喉から内視鏡を突っ込んで中を診てもらったんですね。内視鏡は胃を通って腸内に入り、そこから医師たちはすい臓に針で穴を開け腫瘍の細胞を幾つか採取しました。私は鎮静剤を服用していたのでよく分からなかったんですが、その場に立ち会った妻から後で聞いた話によると、顕微鏡を覗いた医師が私の細胞を見た途端、急に泣き出したんだそうです。何故ならそれは、すい臓癌としては極めて稀な形状の腫瘍で、手術で直せる、そう分かったからなんです。こうして私は手術を受け、ありがたいことに今も元気です。

 これは私がこれまで生きてきた中で最も、死に際に近づいた経験ということになります。この先何十年かは、これ以上近い経験はないものと願いたいですけどね。

 以前の私にとって死は、意識すると役に立つことは立つんだけど純粋に頭の中の概念に過ぎませんでした。でも、あれを経験した今だから前より多少は確信を持って君たちに言えることなんだが、誰も死にたい人なんていないんだよね。天国に行きたいと願う人ですら、まさかそこに行くために死にたいとは思わない。にも関わらず死は我々みんなが共有する終着点なんだ。かつてそこから逃れられた人は誰一人としていない。そしてそれは、そうあるべきことだら、そういうことになっているんですよ。何故と言うなら、死はおそらく生が生んだ唯一無比の、最高の発明品だからです。それは生のチェンジエージェント、要するに古きものを一掃して新しきものに道筋を作っていく働きのあるものなんです。今この瞬間、新しきものと言ったらそれは他ならぬ君たちのことだ。しかしいつか遠くない将来、その君たちもだんだん古きものになっていって一掃される日が来る。とてもドラマチックな言い草で済まんけど、でもそれが紛れもない真実なんです。

 君たちの時間は限られている。だから自分以外の他の誰かの人生を生きて無駄にする暇なんかない。ドグマという罠に、絡め取られてはいけない。それは他の人たちの考え方が生んだ結果とともに生きていくということだからね。その他大勢の意見の雑音に自分の内なる声、心、直感を掻き消されないことです。自分の内なる声、心、直感というのは、どうしたわけか君が本当になりたいことが何か、もうとっくの昔に知っているんだ。だからそれ以外のことは全て、二の次でいい。

◆ ◇ ◆

PART 7 STAY HUNGRY, STAY FOOLISH

 私が若い頃、"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)" というとんでもない出版物があって、同世代の間ではバイブルの一つになっていました。

 それはスチュアート・ブランドという男がここからそう遠くないメンロパークで製作したもので、彼の詩的なタッチが誌面を実に生き生きしたものに仕上げていました。時代は60年代後半。パソコンやデスクトップ印刷がまだ普及する前の話ですから、媒体は全てタイプライターとはさみ、ポラロイドカメラで作っていた。だけど、それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出されたグーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、使えるツールと偉大な概念がそれこそページの端から溢れ返っている、そんな印刷物でした。

 スチュアートと彼のチームはこの "The Whole Earth Catalogue" の発行を何度か重ね、コースを一通り走り切ってしまうと最終号を出した。それが70年代半ば。私はちょうど今の君たちと同じ年頃でした。

 最終号の背表紙には、まだ朝早い田舎道の写真が1枚ありました。君が冒険の好きなタイプならヒッチハイクの途上で一度は出会う、そんな田舎道の写真です。写真の下にはこんな言葉が書かれていました。「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。それが断筆する彼らが最後に残した、お別れのメッセージでした。「Stay hungry, stay foolish.」

 それからというもの私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止みません。

  Stay hungry, stay foolish.

 ご拝聴ありがとうございました。

the Stanford University Commencement address by Steve Jobs CEO, Apple Computer CEO, Pixar Animation Studios

翻訳 市村佐登美

satomi@mediaexpress.org

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HDD 容量の謎

外付けの HDD を買ったことがある人ならわかると思うが、買ってきたばかりの HDD をウィンドウズや Mac で容量を表示させると、カタログ値よりも実際にはHDDの容量が例外なく少ない。大容量になればなるほど誤差が大きくなり、期待していた容量よりも少ないという現象が起きる。

以下、長文につき最初に結論を述べておこう。─── それはメーカーと OS との間での表記の計算方法の違いだった。私の見解では誇大広告ではないかと思う。

たとえば 160GB の HDD を買ってきた場合、容量が空の状態で 149GB である。11GB はどこに行ったのだろう?

これはなぜなのだろうか?私はずっと、容量が大きくなればなるほど HDD 自体を管理する領域が増えていき、その分減るのだと思っていた。

が、しかし!!! それは単なる私の思い込みだった。今日、その真相を発見した。

答えは、計算方法の違いだそうだ。つまり、メーカーが謳うカタログ値はデシマル(10進数)表記
だったのだ。これは、バイト容量を 1GB = 1,000,000,000 バイトで計算したものだ。しかし、実際にはコンピュータはバイナリ(2進数)で表記するため、1GB=1,073,724,841 バイトで計算している。

デシマルで計算すると、単純に計算は以下のとおりとなる。

160GB(表記)= 160GB バイト = 160,000,000,000 / 1,000,000,000 バイト

一方でバイナリで計算すると、

160GB(表記)= 149GB バイト = 160,000,000,000 / 1,073,724,841 バイト

となり、両方とも計算は合っているのだが、バイナリ表記は計算時の分母が大きくなるため、カタログ表記よりも少なくなるのだ。

でも、これって・・・・・・・・・

消費者をなめてませんか?広告の不当表示だと思う。以前 ADSL の速度が誇大だとの話があり、公正取引委員会が是正措置をとったが、この HDD の容量表記も同じレベルであると思う。メーカーは都合のいいようにデシマル表記を使っている。

HDD と同じ記憶装置である 「メモリ」 の方は、1GB のメモリの場合でも、カタログはデシマル表記でも実際はバイナリで実装されている。HDD とは逆に、メモリの場合は消費者は買ってきた容量よりも余裕があるので、常に嬉しい思いをしているという例もある。

では、なぜ今まで話題にされなかったのだろう?それは、技術者の私でさえ、今頃気づいたくらいだし、真相を知らないだけなのだろう。公正取引委員会にチクったら面白いことになるかも。

以下に、参考までに主な容量の対応表を載せておく。

デシマル バイナリ 80 GB 74.51 GB 100 GB 93.13 GB 120 GB 111.76 GB 160 GB 149.01 GB 180 GB 167.64 GB 200 GB 186.26 GB 250 GB 232.83 GB 300 GB 279.40 GB 320 GB 298.02 GB

リンクは「Why is my drive displaying a smaller than expected capacity than the indicated size on the drive label?」 (Western Digital)

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ハッシュ

1997 年頃だったか、マイクロソフトが 「ActiveX」 というインターネットの新しい技術を発表した。今我々が使っているインターネットエクスプローラーという名前のブラウザも、この頃初期のバージョンが発表された。

我々技術者は、その新しい技術を使ってソフトを開発しなければならなくなった。マイクロソフトのずさんなセキュリティのために、全世界のウィンドウズを使うユーザーは現在、ウィルス付きメールや月に 1度のパッチを充てなければならないという煩わしさに悩まされ続けているが、すべてはここから始まった。

この頃、マイクロソフトはそれぞれのソフトウェアに世界で一意(=ユニークな)番号を与えるから、それを使え、と言い出した。

世界中のプログラマは、個人や企業に関わらず、ウィンドウズのプログラムを作ったら、そのプログラムを識別するために番号を付けるのだ。

ちょっとパソコンに詳しい人なら、ウィンドウズの 「レジストリ」 というコトバを聞いたことがあるだろう?実は、そこにソフトの番号がたくさん貯められているのだ。

しかしすぐにこんな質問が思いつく。

「いったい誰がどうやって他のプログラムとバッティングしないように番号を振るのか?」

まず自分で勝手に振ったら、世界で無数にあるウィンドウズのソフトの番号とバッティングしそうだ。それは容易に想像できる。

では、マイクロソフトにいちいち申請をして番号を振ってもらうのか?オンラインですべて自動で行われたとしても、ちょっと面倒だ。マイクロソフト自身もそんな番号を管理するのはコストがかかって仕方ないだろう。

実はマイクロソフトは、自社のソフトウェア開発のためのソフト(ソフトを作るソフト)が、自動的に番号を振るから、それを使え、といっていた。

そんなことが可能なのだろうか?世界で、本当に自分しか所有しない番号、、しかも誰ともその番号を調整しないで・・・

このとき、ウィンドウズのソフト開発に非常に詳しい同僚に質問してみたが、実は上の説明をされただけで、どうしてそうなるのかまでは説明してもらえなかった。しかし、今ならその仕組みを説明できる。ヒントは、件名にある「ハッシュ」だ。まずはググってみよう。

上では、マイクロソフトが「世界で唯一の番号を各人が作ったソフトに自動的に割り振る」という話をした。

実際にそんなことは可能なのだろうか?答えは、「事実上」 可能なのである。事実上と、枕詞がつく理由は、「十分に実用的に耐えうる」からである。

それには、このメールのタイトルのハッシュというものを使う。

中高で 「関数」 を習ったが、ハッシュとは関数の一種だ。

この関数は特殊で、A というものを入れると B というものが出てくるが、一度 A を B に変換してしまうと、元のAには絶対に戻せない、というものだ。戻せないというより、元のAは何だったかわからない、といった方が正しい。

たとえば 1234 を入力すると 7890 が出てくるような感じである。7890 から 1234 を復元する方法はこの世に存在しない。1234 を入力すると必ず決まった値である 7890 が出てくるもので、1234 を入力したときの 7890 という値は、この世の中で(おそらく)あなたの他に誰も 7890 という値を持っていないものである。

では 1234 から 7890 どうやって計算するのか?というと、複雑な計算手順が必要らしく、実は私にもわからない。ひとつ言えるのは世界で唯一の数字はどんなものか?と少し考えると、「時刻」 があると思う。その計算をした瞬間の時刻をそのまま数値化すれば、あなたとまったく同じ計算をした人はおそらくいないだろうから、時刻は唯一であると言える、というものだ。

しかしやはり本当にその瞬間に全世界で同じ計算をした人が存在しないかと言われたら、ひょっとしたらいるかも知れない。だから、時刻という値はハッシュであることの最有力候補であるけれども、もっともっとバラバラな数字が必要だ。だからハッシュを計算する関数、つまりハッシュ関数はもっと複雑な計算を行い、その出力が世界で唯一であることを数学的に保証する、というものなのだ。

ハッシュは、乱数(ランダムな、バラバラな数字)に見えて、実はインプットが同じなら出力も常に同じ、という性質を持っている。

ではハッシュは日常生活でどんなところに使われているのだろう?

  • プログラムを世界中でたった1つに特定する。→マイクロソフトのソフトウェア ─── Excel や Word、IE でさえも ─── 世界中で一意の番号が振られている。
  • メールのメッセージ ID。メールには、 d2384969b8419d7a8273c53a0c51d819@twinkle.cc などという番号が振られている。もし同一時刻に同一者から同一内容が送られれば この ID は同じである。1 秒でも遅れて同一内容のメールを送ってもこの値はまったく違ったものになる。
  • 本人確認の手段。社員番号が 12435700 で、誕生日が 19700101、名前が「アオイヤスヒコ」というデータからハッシュ値を求める。この 3 つの要素を持っているのが世界中でただ 1 人だったとすると (実際には 1 人に特定するためにもっとたくさんの要素を 組み合わせる必要があるのだが)、ここから生成されたハッシュ値、たとえば 2a2c110bfc7f4875f0ab7a5393b7a7bf という文字列は、アオイヤスヒコが持っている 個人情報からしか生成されない。そのため、この値は本人確認に使用できる。この文字列を伝えられた側は、この文字列からアオイヤスヒコであることは確認できるが、元の個人情報を復元できないのだ。
  • 医療分野では、上を応用すると、本人の身元を明かさないまま、統計データを処理できる。統計データを処理するにあたって、多くの場合はその本人の「本名」はいらないからである。本名自体から求めたハッシュ値を使えば良いのである。
  • パスワードの保存。実は、このことが書きたくてハッシュのことをつらつら書いてきた。 ウェブサイトではユーザー名とパスワードを入力させられるケースが多々ある。このとき、ユーザー名は誰に知られてもいいが、パスワードは本人のみ知っているものである。素人がシステムを作ると、パスワードを生のままサイト側に保存してしまう。もう少し気の利いたエンジニアだと、パスワードを暗号化して入れる。しかしパスワードを暗号化すると、パスワードが漏れてしまったとき、復元方法もバレると結局もとのパスワードもバレてしまう。そこでハッシュの登場である。システムには、ユーザーが入力したパスワードのハッシュ値を記録・保存しておく。ユーザーがサイトにアクセスしてパスワードを入力したときには、常にハッシュ値を計算してシステム内に保存されているものと 等しいか比較するのである。こうすれば、パスワードとして保存していた 「つもり」 のハッシュ値が万が一漏れたとしても、誰もその文字列からは元のパスワードを復元 することはできない。この方式は拙作のサイト i-Services でも使っている。

    実はもっといろいろな応用があるが、ちょっと難しかったと思うので今回はここまで。

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数字のタッチタイプを楽して 10 ヶ月で覚える方法。

私は、なんと、PC のキーボードの一番上の数字キーをタッチタイプ※できる。

これができると、テンキーで数字を入力する必要がないので、簡単な数値入力ならささっとできてしまうので効率がよい。

どうやって覚えるかというと、毎日入力するような、よく使うパスワードにその月の数字を1文字入れる。

もしあなたのパスワードが 「hogehoge」 で 1月であればパスワードを 「hogehoge1」 とする。それでタッチタイプのポジションを覚えればいい。

この方法でパスワードの最後に 「1」 を付けたとすると、 1月は左手の小指で 「1」 をほとんど毎日入力することになる。 2 月になったら 「hogehoge2」 というようにパスワードを変える。これを 10 月まで繰り返すと、10 ヶ月で数字キーがタッチタイプできるようになると言うわけ。パスワードは 1ヶ月に 1回変えることにもなるので、タッチタイプ修得だけでなくセキュリティの面でも一石二鳥である。ぜひ試してみて欲しい。

※キーボードを見ないで打鍵すること。昨今は 「ブラインドタッチ」 とはいわない。

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iPod 革命 (1)

パラダイムシフトで忘れてはならないのは、アップルが開発した iPod の存在だろう。これは、手のひらサイズのウォークマンタイプの 「箱」 に、何千曲も入れることができるようになったものだ。この箱の中には、東芝製の薄型 HDD が入っており、技術的なブレークスルーは日本の企業が開拓したもので、アップルはそれをデザイン (設計) し、マーケティングし、出来上がった成果物を市場に流通させた、といってしまえばそれまでだろう。というのも音楽をヘッドフォンで効くことにはウォークマンの時代からなんら変わっていないから、これだけ取り上げてもパラダイムシフトは実感しにくい。

しかし、 iPod とセットの 「iTunes」 というソフトは、このソフトを通して、楽曲販売の 「店」 を開くことに成功した。

以前、誰か (スタパ斎藤?) が、、音楽というものは 「音」 なのだから、それが記録されている形態は、レコードでも、 CD でも、MD でも、ビデオテープでもよい。それが再生できればよい。であるから、目に見えない音楽は、目に見えるものに記録しておく必然性は、技術的な背景以外には、何もない。つまり、ネットが発達すれば、音楽というものはすべて電子化 (データ化) してネットの中に置いておけるのだ。…言っているのをウェブだか雑誌で読んだことがある。

まさに時代は、アップルの言う 「Goodbye MD」 となっている。つまり、音楽はネットにいつでも置いておき、人間はそれを自由に引き出すことが可能となった。もう少し言うと、このアイディアは誰でも思いつくものだが、実用になり、我々の生活に入り込んで来た、といって良い。

さて、今回海外赴任するにあたり、私自身のもっている CD をどうしようか、ということになった。枚数で言うと (後から分かったのだが) 300 枚くらいあった。これを全部アメリカに持って行くこともできるが、果たしてすべてアメリカで聴くだろうか?まぁ、音楽というものは不要不急のものであるから、別に全部持って行かなくてもお気に入りの CD を選んで持って行けばよい、ということに普通はなると思う。

しかし、時代は変わったのだ。

どうするかと言うと、 CD 300 枚に刻んであるデータをすべて PC の HDD の中に入れてしまうのである。入れるというのは至って簡単で、Mac に CD を入れれば自動的に曲名をインターネットに検索しに行き、さらい自動的に HDD に曲名 (もちろんアルバム名、アーティスト名も) 記録してくれる。記録は、 CD 1 枚につき遅くて 10 分くらいだろうか。記録が終わると自動的に CD が Mac から出てくるから、次に記録する CD と入れ替えて行けばよい。単純作業ではある。ちなみに、この 「曲名をネットで検索」 というのは CDDB といい、世界中の CD の情報が集められているようだ。これはすごくよくできていて、私がインドで自分のお土産に買って来た CD とか、日本で路上で演奏していた人たち (デビューしてない) の CD まできちんとアルバム、アーティスト、曲名を当てていた。

今までは、あまりにもデータの量が多過ぎて*技術的には可能だがコスト的に (それだけ大容量のデータを入れる HDD を買ってこなければならず、それは高価だった) 実用面から言って入れられなかった*ということだ。しかしこれは、今年の 4 月 (2004/04) から、あまり IT 業界の中でも多く取り上げられていないが、アップルは 「ロスレスエンコーディング」 という、データを 「圧縮」 する技術 (圧縮=つまり、膨大なデータを、縮める技術) を開発した。 「MP3」 という言葉を聞いたことがあると思うが、デジタルオーディオの世界では音楽を聴くといえばこの MP3 という形式のファイルを指すことになっている。MP3 とは、MPEG LAYER3 の略で、音 (音楽) を人間が分からない程度に間引いて、データを圧縮する方式である。誰でも目の錯覚とか経験したことがあると思うが、耳も錯覚をする。その錯覚を利用すると、1つの曲のすべてのデータを記録しなくても、 「音を間引いて記録」 することができるのだ。この理論をもっと詳しく知りたければ、ググってください。

で、アップルの 「ロスレスエンコーディング」 とは、 CD の音質はまったく崩さず、データを圧縮するというもので、 CD から MP3 のデータに変換すると、どうしても音質が CD よりも悪くなるという欠点があったが、 「ロスレス」 の方では、そうならずに圧縮できるようになったのだ。この圧縮率は、元の CD のデータ (オーディオ CD は通常 640MB) よりも 20、30%〜50%くらいまでだと思う。なので、HDD の容量も、まともに CD をすべて HDD に記録するよりも圧縮率の分だけ少なくて済むので、コストもそれだけ安くなるということだ。

で、結論。300 枚の CD は、結局、1 つの HDD になった。この HDD は、https://www.iodata.jp/prod/storage/hdd/2003/hdl-u/ で、約 42 (W) × 265 (D) × 131 (H) mm (突起物含まず) = 1,458、質量約 1.4kg である。 CD は、142 x 125 x 10 mm = 177.5
(177.5 × 300 =53,250) よって、体積比にして1/36のスペース節約となった。重さに関しては、測ってないのでよくわからないけど、ちょっと大きめのビデオテープくらいの大きさの HDD にして、片手で 300 枚の CD が持てると思ってください。日本で整理していたときは、プラスチックの衣装ケースみたいなのに 60 枚ずつ入れてそれが 5 箱あった。

また、副次的なこととして、iTunes に曲を入れると、自動的にちょっとした統計情報を出してくれる。約 300 枚の CD は、今私が持っている曲数で言うと 3,358 曲であり、これを全部聴く (もちろんぶっ続け) には、10日と 8 時間 36 分 22 秒かかるらしい。 (この中には数枚か妻の CD が入っているのだが) 自分の人生でこれだけの曲は聴いてきたのだな、と再確認した。これだけ聴けばプロフィールの趣味の欄に 「音楽鑑賞」 と書いてもいいような気がする。

そして、HDD の容量は、96.60GBだから、この容量を納める HDD は、今は 1.5 万円 (カカクコム 調べ) も出せば、おつりが来るだろう。

ちなみに、300 枚の CD は、今はトランクルームに預けて来ている。

このような形態で C Dの曲を持つことは、現代版のジュークボックスであると言える。*音質を落とせば* iPod の最上位機種に 3,000 曲は収まってしまうから、まさに手のひらサイズに衣装ケース 5 箱分の音楽が入るのであった。上では 「 iPod はあまりたいしたことない」 みたいなことを書いたが、実はこうしてみると、すごいことなのである。音質が CD と同レベルになって手のひらサイズの iPod のようなものに入る日も近いと思う。

先月に、これまたアップルが出した AirMac Express というものを買った。

これは、iTunes の曲を、通常のオーディオアンプにつなげられるというものだ。これは無線 LAN 接続なので、つまり Mac とオーディオアンプにつながるスピーカーが別の部屋にあっても良いということだ (まぁ実際にはアパートの部屋は狭いので同じ部屋の反対側同士にある Mac とアンプを AirMac Express でつないでいますが)。

iTunes では、「パーティーシャッフル」 という機能を使っている。これは、自分の 3,300曲 あるライブラリの中から、ランダムに曲を選んでかけてくれるというもの。自分のお気に入りの曲に印をつけておいてそれらの曲が再生される頻度を増やすこともできる。このパーティーシャッフルを利用して最近は、すべての曲を聴き終えるのはいつか、と、楽しんでいる (8 月上旬からから家に帰ってから夜はほとんど毎日聴き続けて今まで 1,450 曲聴いた。まだ半分に行ってない。が、ここまで聴くと松田聖子 (しかも洋楽盤) の歌がいかに下手なのかがよくわかってしまった)。

あと 10 年以内には、これは、Mac からのコントロールからではなく、TV の画面を通してリモコンで選曲するようになると思う (今でも、そのような製品が少しずつ出ている)。

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