海外出張のランク

  海外出張(仮に IT の分野で、英語圏を考える)は、その仕事の内容から以下のように 5つのランクがあると思う。

  1. セミナーやコンファレンスへの参加

    これは単に英語のリスニングができればいいから、非常に楽である。出張報告書はセミナーやコンファレンスの内容となるだろうから、大きなセミナーやコンファレンスはほとんど即日そのポイントがネットの IT 系ニュースサイトで公開されることになる。

  2. 企業訪問や打ち合わせへの参加

    報告書は議事録で、日本での打ち合わせ参加と何ら変わりがない。

  3. 訪問企業先でプレゼン

    上の 2つは単に人の話を聞いていればよかったのが、ここでは自らが英語で話さなければならない。難易度が少し上がっていく。

  4. 契約の交渉

    会社間の(たとえば技術提携など)交渉をしに海外出張するということは、英語力のほか、自社にとっての交渉を有利に進めていくための、さまざまな相当のスキルが求められる。齟齬(ゆきちがい)があってはならない。

  5. 金銭が絡む契約の交渉

    同じ契約の交渉でもこちらは金銭が絡むもので、海外出張としては最上級のものであろう。せっかく自社に有利に進めた契約なのに金銭上のトラブルで反故(契約の取り消し)があってはならない。また、金銭上のトラブルは公私共に最も避けたい事態である。

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見栄えのよい文書の作り方

  見栄えのよい文書を作るには、フォントやレイアウトを工夫しなければならない。それにはいくつかのポイントがある。

  1. フォント

      フォントは、ご存知ゴシック体明朝体がある。それぞれ、基本的に使い方が決まっている。

    1. タイトル・見出しにはゴシック体を使う。説明的な文章(説明書、マニュアルなど)の本文や標識や掲示などのサインも視認性の面からゴシック体が適している。
    2. 長い文章には明朝体を使う。これは読んでいて疲れないためである。かといってブログやその他 HP など、コンピュータのモニタを通して表示される文字はできるだけゴシック体を使った方がよいと思う。明朝体を表現できるだけの解像度まで進んでないからである。


  2. 余白はマージンともいう。1ページ中の上下左右の余白は多めにとった方が見やすい。
  3. 行間は、広めにとる。文字の大きさ(文字の高さ)の、1.5~2倍程度が良いとされている。
  4. 文書を読むときの目線の流れを考える。横書きの文章は、人間の目は左上から右下に流れる。よって、ロゴの位置など、その目線を誘導する位置に置くと良い。目線の誘導ははポスターやプレゼン資料を作成するときも使えるテクニックである。
  5. 箇条書きの記号には、◆◇■□▼▽●○・- …のように、強さがある。これらの記号は見出しの先頭にも応用できるが、その強さを考慮すること。
  6. 文書中で使うは色調(明るさやトーン)を統一すること。

  こうしてみると PC の世界では、人間に対する画面デザインはほとんど考慮されていないことがわかるだろう。これは技術者が単に上のような DTP におけるテクニックを知らなかったからなのだろうか。Windows と Mac のインターフェイスの違いを考えても、使いやすさは上に挙げた基本的な差異から来ていることが多い。

  日本では、駅にある電光掲示板などは、なぜか明朝体だったりする。あのドットの荒い LED のディスプレイで明朝体の文字の先端の跳ね方などを表現しきれないのに、なぜゴシック体じゃないのかずっと疑問だ。技術者にもう少し絵心というかデザインの基礎があったらなと思う。ゴシック体は視認性に優れているので、ゴシック体の方が電光掲示板のフォントに適しているはずなのに。

  また、紙の文書とウェブサイトのデザインは違う。上にも触れたように、コンピュータのモニタを通して読むフォントとしては、明朝はほとんど使い物にならないだろう。ウェブサイトではマウスによる操作が入ることに注意したい。ウィンドウズのタスクバー のエントリーを参考にして欲しい。

  ほとんどの人は右利きと思われるので、マウスを右手で持つのだ。右利きの人のマウスの使い方の場合、左上から右下(左から右への流れ)のマウスの動きが自然なのだ。逆の動きは思考の分断をもたらす。よくインデックスをブラウザの画面の左側に配置するサイトがあるが、これは紙の文書として、または印刷物としての見た目には良いレイアウトの例なのだが、サイトとしての機能を持ったレイアウトとしては使いづらいものになってしまうのだ(Mac とウィンドウズの「はい」「いいえ」ボタンの位置の考え方)。従ってこのブログではメニューなどのインデックスは左側ではなく右側に配置している。

  ウェブサイトでインデックスやメニューを左側に置きたい人は、DTP やレイアウトなど、そういったことを必要とする仕事に従事してきたのだろう。しかし面白いことに技術者がフォントの使用で過ち(?)を犯したように、従来の紙の上でのデザイン関係者も新しいパラダイムであるウェブデザインで過ちを犯しているのだった。

Embedded content

ダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」にあるように、これからはデザイナーは機能を学び、技術者はデザインを学ぶ時代なのだ。

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アメリカ大陸発見

Antelope Canyon

  アリゾナ州に旅行してたときに、とある街ではツアーのガイドがネイティヴ・アメリカン(いわゆるインディアンのことだが、それは差別用語だそうだ)だった。彼はナハボ(Navajo)族出身だといい、髪の毛は黒く、肌の色も褐色色で顔つきはどちらかというとアジア系だ。「ネイティヴ・アメリカンは、氷河期にベーリング海をアジアから渡ってきた」という話が理解できた気がした。

  この街のあちこちでネイティヴ・アメリカンに会う。ファーストフードで、ガソリンスタンドで。アメリカ人として生活しているが、伝統なのだろう、男性でも髪の毛は長く、結んだ髪は背中まで伸びている。

  彼らのことを想う。彼らは先祖代々この地で生活し、守ってきた。しかし街はヨーロッパから渡ってきた西洋人の様式によって設計・開発され、今では(日本人が想像するような)典型的なアメリカそのものなのだ。

  一見平和に暮らしているように見えるのだが、この街ではネイティヴ・アメリカンの人口比はずいぶん多そうだ。そう考えると彼らはアメリカ(西洋)の生活様式、ルールに従っているだけで、彼らの表情のどこかには生活していくためには仕方なくそれを受け入れているような陰を見た気がした。

  私たち日本人は学校で歴史の時間に「1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見した。」と習う。しかし彼らはその発見よりもずっと前から住んできたのだ。たしか日本もマルコポーロによって発見されたんだっけ(ついでにニッポンじゃなくジパングという名前まで勝手に付けられて)。

  アメリカ大陸発見とはいかにも西洋人の中心の傲慢な発想なのだなと感じずにはいられなかった。

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ディズニーランドでのボランティア(KIDS プロジェクト)

  あまり知られていないと思うが、障がい児をサポートするというボランティアが年に 1度だけディズニーランドで行われている。KIDS というボランティア団体(NPO)が主催で、KIDS プロジェクトという名前が付いている。

  KIDS プロジェクト、つまりディズニーランドでのボランティアは、毎年 6月の上旬の金曜日に開催されていて、参加するには丸 1日会社の休みを取り、さらに交通費や入園料まで自腹を切らなければいけない。つまりボランティアするのに自分の方から金がかかる。が、なかなか面白い企画で、私は日本にいるときは毎年のように参加していた。

  ある年、都内に住むあやちゃん(6歳)をサポートした。彼女は目が見えないのである。園内は広いので、当然彼女には介助が必要である。

  まず最初にファーストフードのレストランに行った。こちらが食べ物を買って、食べるのを手伝うのだが、あやちゃんにとっては何を食べさせられるのか、何を飲ませられるのかわからない。だからこちらがすべて言葉で説明する。あやちゃんはハンバーガーを手探りで食べる。

  食事後、ボランティアが左の手をつないで歩いていた。右側は白杖(白い杖)を持っている。そのため、人ごみの中だと右肩が人とぶつかる可能性がある。

  軽いスロープがあった。階段もある。

  どこかアトラクションに行こうと歩き出した。この間、あやちゃんはボランティアに「今何が起こっているか全部(言葉で)話して」という。

  あやちゃんのリクエストでシンデレラミステリーツアーに行く。このアトラクションは 20分程度、乗り物には乗らずに階段をあがったりする場面がある。ツアーなので乗り物系よりも楽しめるのかも知れない。

  さて、ここまででわかったことは、本人は事前にどんなことをするのかされるのか知らされるのがよいということだ。私も IT エンジニアの端くれ、このとき IT を使ってあやちゃんをサポートできないのか考えてみた。以下はそのストーリーである。青字の部分が、IT がサポートできそうなシナリオである。

  まず最初にファーストフードのレストランに行った。こちらが食べ物を買って、食べるのを手伝うのだが、あやちゃんにとっては何を食べさせられるのか、何を飲ませられるのかわからない。すべて言葉で説明する。あやちゃんはハンバーガーを手探りで食べる。

  →周囲のものを判断して(あやちゃんに逐一)知らせて

   くれる。

  食事後、ボランティアが左の手をつないで歩いていた。右側は白杖(白い杖)を持っている。そのため、人ごみの中だと右肩が人とぶつかる可能性がある。

  →接近する人やモノ、状況(=コンテクスト)を感知して

   知らせてくれる(園内と白杖にセンサをつけたら

   よい)。つまりセンサ同士が反応する。

  →それが他人なのか、知人なのかも判断する。

  軽いスロープがあった。階段もある。

  →歩いている道がどんなものなのか、その先に

   何があるのかを知らせる。

  どこかアトラクションに行こうと歩き出した。この間、あやちゃんはボランティアに「今何が起こっているか全部(言葉で)話して」という。

  →今起こっている状況をポイントをピックアップして

   逐一説明する。

  すべての IT 技術者にこのようなシナリオを知って欲しい。IT 技術者、特に研究開発に従事している人であれば、自分の取り組んでいる技術がどんなことに使えるのかユースケースやシナリオを考えることは必須であろう。そのときに、障がい者の目線に立って考えてみて欲しい。きっとヒントがあるはずだから。そしてそれはきっと、技術者にとっても障がい者にとっても、Win-Win なシナリオなのだ。

  あやちゃんのことは実際問題、他人事だろうか?たまたま彼女は生まれつき目が見えなかったが、目が見えなくなることは、(今は目が見える)私たちにも将来起こり得ることなのだ。ひょっとすると自分ではなく身近にいる家族がある日突然交通事故に遭って体が不自由になる可能性だってある。それは先天的、後天的な差でしかない。そう考えると、上で示したシナリオを実現していくのは、すべての IT 技術者の義務じゃないかとさえ思う。

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次はロボット

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  日本の技術はクルマ、エレクトロニクス(ノート PC、デジカメ、AV 機器、薄型 TV など)の分野で世界を席巻してきた。ケータイは世界市場へは進出しているとはいえず内需に留まっているが、技術やサービスの面ではこちらも世界一だろう。ケータイの分野はあまりにも日本は進み過ぎていて世界が追いついていってない。

  2006 年時点でこのような状況のもと、日本の技術が次に向かう方向はやはりロボットにあると考える。この考え方は 2001年にすでに「ケータイの次に来るもの」で触れているのだが、その理由をさらに詳しく考えてみよう。

(日本を取り巻く背景、諸事情)

  1. 日本は先進国がかつて経験したことのない少子高齢化社会に突入しつつある。「4人に1人がお年寄り」という社会は現実のものとなりつつある。

  2. 現在でも日本人の平均寿命は世界的にトップクラスであり、医学、医療技術の進展によって今後も平均寿命は延びる可能性が高い。

  3. 一方で少子化には歯止めがかからない。理由は、日本は世界一賃金水準が高い国であり、1人の子育てにかかる費用は私大まで親が世話した場合、マンション1件分であるため、このような社会で子どもを作るインセンティヴがない。これは税金を支払う人数が今後大きく減っていくことを意味する。

  4. すでに多くの年金基金は破綻している。これは高齢者を支える仕組みが崩壊していることを意味する。

(なぜロボットなのか?)

  上に挙げた背景から日本では高齢者を支える若い労働力(つまり、税金を払う人)が必要である。この問題を解決するためには大きく分けて次の 3通りの選択肢がある。

  1. 子育て支援など、政策によって出生率を上げる。

  2. 海外から移民を受け入れ、労働力を確保すること。日本はその国で得た所得に課税する主義をとっているからである。つまり日本国内での労働を増やさなければならない。

  3. ロボットを活用すること。生活に関わる単純な作業はロボット技術の進展により代替できる可能性がある。

  それでは、これら解決策の問題点をみてみよう。

  1. 出生率の低下は先進国共通で見られる現象であり、それは先進国では娯楽が行き届いたり、価値観が多様化するためであろう。日本の場合はもう1つ別の理由があって、小さい頃の子育て支援を手厚くしても、その後の教育コストが重くのしかかるということがある。なぜなら、公立の学校では学級崩壊が起きており、自分のの子どもにまともな教育を受けさせようと思ったら私立に行かせるしかないからだ。公立の学校では問題のあった生徒をクビにはできない。私立の学校ではそれができるから、生徒の質を一定に保ち、教育の水準を保つことができる。これは小泉政権が取った弱肉強食の社会、つまり「勝ち組・負け組」による貧富の差の拡大から必然的に起きる現象である。従って出生率を上げるというのはなかなか難しいだろうと思う。

  2. 日本という国は1,500年の歴史の中でどの国からも侵略されたことがなく、また移民を大量に受け入れたこともないため、移民に対しては日本国民の多くが抵抗を持っていると考えられる。

  3. そこでロボットの登場なのである。IT を最大限に活用することにより、ある程度の労働力不足の問題は解決すると思われる ─── むしろ、そのようにITを活用しないと日本は本当に世界的な競争力を失ってしまうのである。日本の企業が弱くなるのではない。すでにグローバル化が進んでいるので、本社機能を日本におく必要はないためである。従来の産業の空洞化はすなわち生産部門=工場(ブルーカラー)の空洞化であった。今後は経営・企画部門(ホワイトカラー)の空洞化が問題となる。

  ホンダの ASIMO を実際に見たことのある人であれば、ロボット社会が非現実なものではないということがわかるだろう。あの動きはどう見ても中に人間が入ってるとしか思えない(笑)。少子高齢化社会に向けてまずは介護ロボットや盲導犬 AIBO などが実現されれば、日本はこれらのロボット技術を内需型の経済からグローバル経済へ適用し、国際社会の中で生き残っていけるだろう。

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